イタリアには悪人や不良のたまり場となり、いつしか危険地帯となってしまったエリアがいくつもあります。個人的にはどちらかと言うと南イタリアに多いような… 特にナポリ周辺に多いような… そのひとつにカイヴァーノという地区あり(やはりナポリです)、かつては運動施設がある健全な場所だったのですが、現在はならず者やベビーギャングと呼ばれる未成年者の犯罪グループのたまり場となっています。その地区の住民も彼らを恐れ、見て見ぬふりをして沈黙を貫いていたので状況は悪化する一方でした。しかしこの度わずか10歳と14歳の少女が暴行されたのをきっかけに彼女達の親が怒り警察に通報をしました。すぐにその家族は仕返しとばかりにバイクを盗まれたり嫌がらせを受けたのですが… この件についてメローニ首相がすぐに反応し、現地を訪れて神父や住民から聞き取りを行いました。そして昨日の閣僚会議でカイヴァーノを以前の状態に復活させる発令を出しました。それと共に未成年者でも犯罪人であれば容易に刑務所に入れられる案や、子供を学校に通わせず育児放棄している親に対してのペナルティーも盛り込んでいます。今回のカイヴァーノだけでなくイタリア全土からこのような場所を無くす取組です。「イタリアに無法地帯など存在しません」とメローニ首相もお怒りでした。 確かにイタリアを訪ねると「ここに行ってはいけないよ」とか「あの交差点から向こうには入らないで」なんてよく言われました。若い頃は怖いもの見たさで結構チャレンジしましたけど… 今思うと怖い!